1999-03-22 ArtNo.18562
◆<星>シンガポールワン・ユーザーを3年で4倍に拡大目指す
【シンガポール】国家コンピューター局(NCB)は、シンガポール全土をカバーするマルチメディア広帯域ネットワーク“シンガポールワン”のユーザーを2001年までに40万人に拡大する。
NCBのデービッド・リム会長によると、国内のインターネット・ユーザーは40万人にのぼるにも関わらず、シンガポールワンのサブスクライバーは1万5000人にとどまっている。NCBはこれを今年末までに10万人、2001年までに更に4倍に拡大する計画だ。
シンガポールワンのサブスクライバーが少ない理由の1つは、インターネット・トラフィックのメイン・ダイレクション、米国との間のテレコミュニケーション・コストが嵩むこと。しかし来年スターハブがサービスを開始、固定電話サービス市場に競争原理が導入されるなら、より低コストな帯域が確保できるようになる。
もう1つのボトルネックは、ローカルのネット・サービス提供者が不足していること。しかしサービス提供者を増やすには、サブスクライバーを増やす必要があり、両者は鶏と卵の関係にある。NCBは高速インターネットをプロモーションしており、高速化が図られるなら、さらに多くのアプリケーションが利用可能になる。
目下のところ、シンガポール・テレコムのADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)サービス“Magix”に加入するか、シンガポール・ケーブル・ビジョン(SCV)のケーブル・モデルを使用することにより、シンガポールワンにアクセスできる。SCVは今年末までにケーブル・モデムの商業販売を開始する方針だ。
高速インターネット接続サービスを専門に手がけるインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)を設立するのが理想だが、これは電気通信政策に関わる問題で、電信局(TAS)の姿勢如何にかかっていると言う。(ST:3/19)
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