【ニューデリー】インドの銀行／金融業界による不良貸付の帳簿抹消額が急速に拡大している。大蔵省が国会に提出した報告書によれば、政府系銀行27行の1997／98年度帳簿抹消額は合計2800クローに達した。
例えばステート・バンク・オブ・インディア(SBI)の帳簿抹消額は前年の293クローから666.80クローに、Bank of Baroda(BoB)のそれは70クローから157クローに、Punjab National Bank(PNB)は150クローから372クローにそれぞれアップ、IDBI、ICICI 、IFCIも100％以上の拡大を見ている。
とは言え、一部の慢性的赤字経営の銀行は逆に抹消額を縮小させた。例えばUnited Commercial Bankの場合は220クローから176クローに、Indian Overseas Bankは375クローから201クローに、United Bank of Indiaは65クローから29クローに、それぞれ下降させている。
消息筋によると、1996／97年度及び1997／98年度に抹消された不良貸付の多くは、経済開放政策導入以前のローンで、昨今のリセッションの影響は今後2、3年間に表面化する見通しと言う。(ET:3/15)