1995-06-03 ArtNo.1848
◆<印尼>ティアラ銀行、オメトラコ・グループの中核に
【シンガポール】インドネシアのビジネス・ファミリー、サントサが51%の持ち株をオメトラコ・コーポレーションに売却することを認めたことにより、バンク・ティアラはオメトラコ・グループの中核銀行となる見通しだ。
バンク・ティアラは最も急成長を遂げるインドネシアの中堅銀行の1つに数えられる。これまで一般に大手銀行が軽視してきた中小企業へのローン業務に力を入れることにより、前年比90%増の190億2000万ルピアの純益を昨年計上した同行は、年率45%の増益達成を、向こう5年間の目標に掲げている。 一方、オメトラコは1993年末の組織再編以来、中小金融会社からミニ・コングロマリットに変身、農業、薬品、家電、金融関連の企業買収を積極的に進めてきた。しかし、4437億5000万ルピアの時価総額は規模の経済性を発揮するにはもの足りず、その多角化戦略も十分な効果を上げるには至らなかった。しかし今回の買収提案が実行され、ワラントが全て株式に転換されるなら、その資本ベースは2億5000万株から3億8750万株に拡大、向こう5年間の収益の伸びもバンク・ティアラの貢献で、20%から32%に加速する見通しだ。(BT:6/2)
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