1999-03-11 ArtNo.18454
◆<星>第1四半期HDD出荷台数は横這い:シーゲート
【シンガポール】今年第1四半期のデスクトップ・ディスク・ドライブ(HDD)の出荷台数は横這い、ハイエンド・ドライブは僅かな上向きが見込める
シーゲート・テクノロジーのビル・ワトキンス副社長が9日語ったところによると、デスクトップ・ドライブの出荷台数の多少の増加も予想されるが、譬え増加しても値下がりにより相殺され、売上増は望めない。
売上増を牽引するようなソフトウェア新製品が見当たらず、ミレニアム・バグのPC(パソコン)需要に対する影響もアナリストによりまちまちな観測がなされている。このためHDD業界に生じた復調の兆しが長続きするか否かを予測するのは困難である。
しかし同社が最近発表したサブUS$1000PC用ディスク・ドライブ“U4”は、他社のシェア切り崩しに役立つはずである。U4は今月からアンモーキオ工場での製造が開始され、次期四半期にはマレーシアと中国の工場における製造もスタートする。U4の生産には600万~1000万米ドルが追加投資され、同製品の生産のピークには、スタッフも増員される。U4の組立作業は僅か4人で済み、このため製造コストが削減できる。加えてディスク・メディアはトゥアスとウッドランズ工場から供給されるため、輸送コストも最小限で済む。
今年9月以降には、シンガポールにおけるU4の生産は2分の1以下に縮小するが、今年末にはやはりシンガポールのR&Dチームにより開発された次世代“U8”ドライブの製造が開始される。
一方、今四半期には5000万~6000万米ドルのコストを要する組織再編が行われ、スコットランドのチップ製造事業が影響を受ける他、世界的規模で顧客サービスの合理化が図られる。シーゲートはSenokoにプリント基板(PCB)工場、トゥアスとウッドランズにディスク・メディア工場、アンモーキオにHDD工場を擁するが、同再編のシンガポールに対する影響は不明。アンモーキオ工場では同社の全てのハイエンド・ドライブが製造され、テープ・ドライブやU4の製造も手がけられている。(ST,BT:3/10)
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