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1999-03-10 ArtNo.18439
◆<星>地場銀行、不良債務問題国内に波及
【シンガポール】これまで経済危機の打撃を被った域内諸国への貸付の焦げ付きが、シンガポール銀行界が抱える最大の懸念材料と見なされてきたが、銀行の業績発表がなされる中で、国内の不良貸付(NPL)の方がより深刻な問題になっている事実が明らかになった。
地場4大銀行中これまでに業績を発表した3行、DBS、OCBC、OUBの昨年末時点のNPLは72億4000万Sドルと、前年同期の21億8000万Sドルの3倍以上に膨張している。特にシンガポールにおけるNPLはOUBの場合2億2600万から8.4倍の19億Sドルに、DBSは6億5000万Sドルから4倍の27億Sドルに、OCBCは2倍の26億Sドルに、それぞれ急増を見た。このためこれら3行の引き当ては65億Sドルに膨張している。
しかしアナリストらは、NPL急増の原因は、1つにはより厳しい基準が導入されたためと指摘する。元金/利子の支払いが3カ月を超えて滞ると、NPLと判定されるが、これ以前には同期間は6カ月だった。NPLはサブスタンダード・ローン、ダウトフル・ローン、アンセキュアード・ローンから成り、DBSのNPLの90%はサブスタンダード・ローンで依然として利子は支払われている。OUBに関しては94%がサブスタンダード・ローンで、大部分が抵当付き。
とは言いえ、抵当物の大部分を占める不動産の評価額は1992年レベルに下降、このため抵当物件の資産評価の劣化が問題になっている。
顧客の金利支払い不能も大きな問題で、今回初めて発表されたOUBの場合金利支払い不能額は1年前の1000万Sドルから1億5000万Sドルに拡大した。(ST:3/9)
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