1999-03-08 ArtNo.18417
◆<馬>首相、アンワル夫人の挑戦を歓迎、サバ州野党政権は不承認
【コタキナバル】マハティール首相は5日、次期総選挙でアンワル前副首相夫人の挑戦を受けて立つ考えを明らかにするとともに、仮にサバ州に野党政権が誕生しても、中央政府はこれを認知せぬ姿勢を再確認した。
与党連合国民戦線(BN)候補者のサバ州議会選挙キャンペーンを督戦するためサバ州を訪問中のマハティール首相は、アンワル前副首相夫人のワン・アジザ女史が、首相の膝元、クダ州クバンパソ区の国会議員選挙に出馬するなら、これを歓迎する意を表明する一方、仮にアジザ女史が勝利したとして、「彼女は一体何ができるのか」と疑問を呈した。
アジザ女史は先々週、改革運動Adil議長の身分でクバンパソ区の集会で演説、「仮にマハティール首相が選挙に敗れれば、首相の地位も失うことになる」と述べ、有権者に手にする1票の力によりマハティール首相の18年間の統治に終止符を打つよう訴えた。
マハティール首相は、「連邦政府は最近サバ大学の創設に8億Mドルの補助を決めたが、クダ州の大学には4億Mドルの補助が提供されているに過ぎない。この点からもナジブ教育相のサバ州に対する愛護のほどが窺える」と述べる一方、「アジザ女史はクダ州の大学に一体どれほどの補助を支給できるのか」と指摘した。
首相はまた「サバ州の有権者が国民戦線政府の再選を支持すれば、中央政府と州政府の両方を手に入れられ、その利益を確保できるが、野党を支持するなら、中央政府は決してサバ州政府を受け入れない」と警告を発した。ちなみに80年代にパイリン・キティガン氏に率いられるサバ統一党(PBS)が州議会選挙に勝利した際、首相の留守を預かっていたムサ・ヒタム当時副首相がいち早く新政権を承認したことから、正副首相の間に亀裂が生じた経緯がある。(ST,LZ:3/6)
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