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1999-03-08 ArtNo.18412
◆<星>ゴールドトロン、会長の市場操作承認で再建計画に影響も
【シンガポール】セスダック登録の電子会社ゴールドトロンLtdのオン・スンキアット会長(50)が5日、自社株の市場操作を認めたことから、同社の再建計画にも影響が出るものと予想されている。
オン氏はこの日法廷で1995年7-10月の間に5回にわたり取り引きされた自社株が実際よりも高い値で取引されたように装い、株価を操作したことを認めた。これらの行為はいずれも証券業法97条に違反し、有罪が決まれば5万Sドル以下の罰金もしくは7年以下の禁固刑が科される。
オン氏は1995年7月にインドネシアのビジネスマン、イラワン・ダルソノ氏と、ゴールドトロンの1500万株を1株1.10Sドルで売却することで合意した。ダルソノ氏は香港企業を通じて1株当たり1.23Sドルを支払い、その後合意価格と支払い額の差額を返済した。同操作によりゴールドトロン株は同日1.32Sドルまで値上がりした。
ダルソノ氏はその後インドネシアのスハルト大統領(当時)の孫ハリヨ・ウィボウォ氏他1人と共同で、先ず1995年9月21日にゴールドトロン株1000万株を1株1.65Sドルで、さらに1995年10月13日に450万株を1株1.59Sドルで、それぞれ買収したように見せかけたが、やはり実際の取引価格は1株当たり1.10Sドルだったとされる。
ゴールドトロンの最大株主(18.9%)で、創設者でもあるオン氏は、1996年2月以来、大蔵省商事調査局の捜査を受けてきた。銀行30行に対して3億Sドル余の負債を抱えるゴールドトロンは、プライス・ウォーターハウスの支援下に進めてきた債権者との交渉が妥結しかけていた矢先だった。しかしオン会長が市場操作の事実を認めたことから、再建計画にも影響が出る見通しだ。(ST,BT,LZ:3/6)
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