1999-03-02 ArtNo.18357
◆<馬>前警察長官、アンワル氏殴打の事実確認
【クアラルンプル】ラヒム・ノール前警察長官は日曜(2/28)に催されたアンワル氏殴打事件王立調査委員会の3日目の審理の席上、弁護士を通じて、同氏が自ら拘留室の中でアンワルを殴打した事実を認めた。
それによると、アンワル氏から「全ての犬の頭目」と詰られ、怒り心頭に発したラヒム氏はアンワル氏を殴打したと言う。
しかしアンワル氏は殴打される前に、ラヒム・ノール前警察長官とそのような会話を行ったことを否定した。休憩時間にマスコミのインタビューに応じたアンワル氏は、ラヒム前警察長官が自ら暴行を行った事実を認めたことに満足の意を表明するとともに、ラヒム前警察長官は上司の命令に従って自分を殴打したとの見方を語った。
アンワル氏が調査廷の席上語ったところによれば、副首相当時、アンワル氏はラヒム前警察長官の能力を高く評価しており、また昨年8月に2人が会談した際には、ラヒム氏はアンワル氏の手を握り締めマハティール首相との関係を解決し、警察が正副首相の板挟みになるような状況を回避して欲しいと懇請したと言う。
一方、翌日証言した刑事調査部(CID)のヤアコブ・モハド・アミン部長とラムリ・ユソフ副部長は、ラヒム前警察長官の指示に従いアンワル氏に目隠しと手錠をして拘留室を出た後、ラヒム氏が「カム」と命じ、その直後にアンワル氏が悲鳴を上げたのを耳にしたが、ラヒム氏とアンワル氏のそれ以外の会話は聞こえなかったと証言した。それによるとアンワル氏の悲鳴を聞き、拘留室にとって返した2人は、床に倒れたアンワル氏に依然として暴行を続けようとするラヒム氏を、拘留室の外に押し出したと言う。
アンワル氏は、この日夫人を通じて「今やラヒム前警察長官が、マハティール首相の指示に従って自分を殴打したのか否かが問題の核心になった」と声明を発表した。ラヒム前警察長官は今日調査廷の証言台に立つ見通しだ。(ST,LZ:3/1,2)
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