1995-06-02 ArtNo.1834
◆<泰>タイ・マリタイム・ナビゲーションの一部民営化に青信号
【バンコク】バラ・インターナショナル・シッピング・ライン(BIS)によるタイ・マリタイム・ナビゲーション(TMN)の25%権益買収が原則的に認められ、TNMの将来に対する官僚主義的論議に一応の終止符が打たれた。
運輸省筋によれば、今月中旬にはTMNの再出発に対する政府の正式認可が下りる見通しだ。赤字経営を続け、持ち船もないTNMの民営化計画は1992年に持ち上がり、地場フィーダ・サービス会社のジュタ・マリタイムが55%の権益買収を提案した。しかし民間部門に経営権を完全に引き渡すことになる同案にはTMN内部から反対の声が上がり、実現に至らなかった。 その後TNB側から25%の権益売却が提案され、BISがこれを受け入れた。政府も同案を承認する方向に傾いたが、今度は運輸閣僚からシンガポールのネプチューン・オリエント・ラインが30%出資するBISの支配権益が外資に握られる恐れがあるとの懸念が表明された。しかしBIS側は、シンガポール側が49%の権益を握るバラ・シッピング・エージェンシーとは別組織であると主張、この種の懸念打ち消しを図っていた。BISの買収価格は明らかにされていないが、1億6000万~1億8000万バーツ(S$900万-1000万)と見積もられている。(BT:6/1)
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