1999-02-24 ArtNo.18290
◆<星>DBS、域内の大型銀行買収に照準:新CEO
【シンガポール】DBSバンクは域内の比較的規模を備えた銀行を買収する機会を探っており、また2001年までに投資収益率の改善を実現する方針だ。
米国の投資銀行JPモルガンのMDを退き、昨年8月にDBSバンク入りしたジョン・オールズ副会長兼CEOは22日、就任以来初めてメディア代表と会見、以上の戦略を披露した。それによるとDBSが最近買収した(あるいは現在買収手続きを進めている)タイのThai Danu Bank、香港のKwong On Bank、フィリピンのBank of South-east Asiaは、いずれも小規模銀行で、今後は経済効率の良い、規模の大きい域内銀行に照準を合わせる。特にマレーシアにおける銀行オーナーシップの行方に注目している。しかし銀行買収に当っては最良の機会の到来を待つ姿勢を維持する。
DBSランドの業務は、金融サービスとも密接な関わりを有するため、DBSランドの28%の権益を処分する考えはなく、また余り頻繁に株主割当を通じて資金を調達することも良策とは考えない。金融管理局(MAS)が自己資本比率規制の緩和を図っていることから、債券市場での資金調達が図られる。
他の地場銀行同様、DBSもリテール・ビジネスの収益がコーポレート・バンキングに勝ると見ており、この方面の業務を一層強化する。
不良買付に対する大型引き当てで、収益率が下降しているが、こうした引き当ての一部は回収できる見通しで、2001年までには10~11%の伝統的な収益率を上回る収益が達成できる見通しと言う。(ST,BT,LZ:2/23)
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