1999-02-22 ArtNo.18258
◆<星>SCV、今年末までにケーブル・モデム・サービス開始
【シンガポール】シンガポール・ケーブル・ビジョン(SCV)は今年末までにインターネットへの超高速アクセスを可能にするケーブル・モデム・サービスのマーケッティングを開始する計画だ。
SCVのヨン・ラムサン社長は、89万世帯ケーブル・リンク計画が今年9月までに完了した後、推進する可能なマケーッティング戦略の1つと語る。目下SCVは専らTVプログラムを提供しているが、広帯域ネットワークには他にも様々な利用法が存在する。
例えばSCVのハブにある種の調整を加え、ケーブル・モデムを据え付けることにより、ケーブル網は両方向のインターラクティブ・システムに転換、インターネットのサーフや全国広帯域情報ネットワーク“シンガポール・ワン”へのアクセスも可能になる。現在、一般がシンガポール・ワンにアクセスするには、シンガポール・テレコムのADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)サービスを利用することになる。
ケーブル・モデムは既存の56kbps(キロビット毎秒)モデムによる電話回線への接続に比べ150倍の高速データ転送が可能だが、ヨン社長は、ケーブル・モデムのマーケッティングのペースは技術の進歩や経済性、一言で言えば、モデムの値段がどれほど安くなるかにかかっていると指摘する。ケーブル・モデムは通常のモデムが100Sドル前後であるのに対して、目下のところ500~600Sドルする。
SCVは現在5000人のユーザーを対象にケーブル・モデムの試験サービスを行っており、ユーザーにはモデムのフリー・ローンを提供するとともに月間35Sドルの料金を徴収している。SCVは同ユーザーを今年半ばまでに2倍に拡大する計画だ。
SCVは詳細を明らかにしていないが、正式にケーブル・モデム・サービスが開始される際に、月間35Sドルの料金が維持される可能性は少ないものと見られる。この点に関してヨン社長は、今年末までには技術も進歩し、コストもさらに受け入れやすいものになるだろうと語った。
SCVはまた今年下半期には商業ビルにまでケーブル網を拡大する計画だが、景気不振から、同プロジェクトは選択的に進められることになりそうだ。現在当地のオフィスやホテルは既にUHFやマルチ・ポイント・マルチ・チャンネル・ディストリビューション・サービス(MMDS)を利用している。(BT:2/19)
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