SEAnews 1999-02-19 ArtNo.18249

【クアラルンプル】スウェーデンの自動車メーカー、ボルボはマレーシアの製造／流通施設を利用して、他の東南アジア諸国市場を開拓する可能性を探っている。
ボルボ・イースト・アジアのBengt Olinger社長が先週催されたフェデラル・オート・ホールディングズBhd(FAHB)の年次総会に出席後語ったところによると、ボルボ乗用車の製造を手がけるスウェディッシュ・モーター・アセンブリーズSdn Bhdと商用車／工業用エンジン／機械／スペア・パーツの流通／補助サービスを手がけるフェデラル・オート・インダストリアルSdn Bhd(FAI)の全権益を手に入れたことから、これら2社の施設をマレーシア以外の域内ビジネスにも役立てることを検討している。しかしそれにはマレーシア政府と関係する近隣諸国政府の間で二国間条約が結ばれていることが前提になる。例えばマレーシアとタイの間にはＳＭＡが製造したボルボＳ40のユニットをタイで完成品に仕上げることに関する二国間条約が結ばれている。
この日の年次総会では、ＦＡＨＢが、ＦＡＩの全権益を現金1000万Ｍドルで、また25万7650平方フィートのＦＡＩ工場敷地を現金1600万Ｍドルで、それぞれボルボ・イースト・アジアSdn Bhd(VEA)に売却、またＳＭＡの50％の権益をボルボ・カー・コープ(VCC)に現金2220万Ｍドルで売却することが承認された。ＳＭＡの残りの50％の権益はＶＣＣがこれ以前から保持している。
ボルボはマレーシアとタイの他、インドネシアとフィルピンにおける製造アレンジメントを有するが、インドネシアの施設は最近の経済危機の結果操業を停止している。アジアは1997年にはボルボの世界売り上げの5％に貢献しており、東南アジアは現在も良好な成長の潜在性を備えていると言う。(STAR:2/18)