SEAnews 1999-02-15 ArtNo.18214

【シンガポール】コンパック・コンピューターは、昨年アジア太平洋地域(中国/日本を除く)では、市場シェアを犠牲にして収益を確保する戦略を採用、一定の成果を収めた。
コンパック・コンピューター・アジア・パシフィックのポール・チャン副社長兼ＭＤが11日語ったところによると、同社は東南アジアが通貨危機の打撃を受ける中で、リスクを犯して市場シェアの維持を図るよりも、健全な収益を確保する戦略を採用した。この結果オーストラリア、ニュージーランド、韓国、シンガポール市場では他社を陵駕したが、他のＡＳＥＡＮ市場とインド市場ではシェアの縮小を見た。
市場調査会社ＩＤＣの報告によれば、アジア太平洋地域における1998年のＰＣ出荷台数は15.8％ダウンした。昨年上半期のコンパックの域内市場シェアは11.6％と報告されている。コンパック独自のデータによれば、第3四半期には11.4％、第4四半期には11％に下降したものと見られる。チャン氏は具体的数字は示さなかったが、ボトムラインの利益は確保したと言う。
コンパックは総合的ソルーション・プロバイダーとしてそれ自身を位置づけ、1999年には市場シェアも挽回すると言う。
コンパックは昨年通年の売上は312億米ドルをマークしたものの、ディジタル・イクウィップメントの買収コストが業績の足を引っ張り、27億米ドルの純損失を計上した。とは言え昨年第4四半期の売上は43％増の109億米ドルをマーク、7億5800万米ドルの税引き利益を実現したと言う。(BT,LZ:2/12)