1999-02-15 ArtNo.18212
◆<星>労働省、生涯学習制度立案
【シンガポール】労働省は生涯学習の国民文化を育成する狙いから“スクール・オブ・ライフロング・ラーンニング(SLL)”と称する国民教育制度を立案中だ。
ゴー・チョクトン首相が11日催されたBukit Merah Skills Development Centreの開所式の席上語ったところによると、SLL制度の下、全国各地にワンストップ・キャリア・センターが設けられ、様々な職業情報や技術訓練情報、コンサルタント・サービスが提供される。またキャリア・センターを直接訪れるゆとりのないものは自宅のパソコンを通じてウェブサイトにアクセスすることにより、関係情報を手に入れることもできる。
SLLスキームは、1)労働者がいつでもどこでも参加できるアクセシビリティー、2)労働者がその置かれた環境や事情に応じて修学できるフレキシビリティー、3)修得した技術の全国的な認証、4)雇用機会にマッチした学習内容、5)個人/雇用主/労組/政府のパートナーシップの5点を特徴とする。
通貨危機により、周辺諸国の通貨が軟化、労働者も低賃金を甘受するようになった結果、シンガポール経済の競争力は相対的に弱まった。しかしこれらの国の経済は依然回復の軌道に載っておらず、政治的不安も生じている。このためシンガポールにはなお2、3年のゆとりが有り、この間にそれ自身の競争力を再構築し、近隣諸国との競争に立ち向かわねばならない。
政府は労働者の苦境を理解するが、こうした趨勢を転換することはできない。国民は環境の変化に順応し、再訓練を通じてその技術や知識をアップグレードする他ないと言う。(ST,BT,LZ:2/12)
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