1999-02-11 ArtNo.18180
◆<星>バイエル、アジアに80億マルク投資
【シンガポール】ドイツの化学企業バイエルは、向こう12年間にアジアに80億マルク(S$77.6億)を投資する計画で、内12億マルクは企業の買収費に当てる。
シンガポールで催された第4回アジア・パシフィック・ケミカル・インダストリー・コンファランスの会場で、バイエルのDieter Becher取締役が語ったところによると、2010年までに投資される80億マルクの内、48億マルクは新工場建設に投じられ、域内で販売される製品の40%が現地生産される。
中国とタイにおける新工場建設には各3億マルクと7億マルクが投じられ、タイは東南アジア化学ビジネスのハブになる。今年のタイにおける化学品及び薬品の売上は昨年比40%増の117億バーツが見込まれている。
企業買収は下流部門の中小企業がターゲットとされ、同社の化学品の付加価値アップが目指される。同社は中国に合弁会社12社を擁し、内2社にこれまでに8000万マルクを注入している。
バイエルのアジア売上は一昨年、過去最高の75億マルクを記録、グループ営業額の14%に貢献した。しかし昨年初11カ月のアジア売上は58億マルクと、14%の下降を見た。アジア営業額の38%を占める日本での売上が12%縮小した他、東南アジア売上は3分の1も減少した。このため昨年のアジア売上は一昨年を10億マルクほど下回ったが、今年は為替相場にもよるが、一昨年レベルの売上を回復できそうだと言う。
バイエル・グループは先頃、昨年の税引き前利益が、一昨年の51億マルクを多少上回った可能性を示唆する一方、今年は困難な年になるとの見通しを発表していた。(ST,BT,LZ:2/10)
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