SEAnews 1999-02-09 ArtNo.18158

【シンガポール】米国拠点の記憶装置メーカー、Ｉｏｍｅｇａコープのペナン工場は、来月一連の新製品をアジア太平洋地域に出荷するため、フル操業を続けている。
新製品にはクレジット・カードの2分の1ほどのサイズで40ＭＢ(ﾒｶﾞﾊﾞｲﾄ)の記憶容量を有する“Ｃｌｉｋ！”ディスクと同ディスクを駆動させるユニバーサル・シリアル・バス(USB)バージョンのZipドライブ及び250ＭＢのＺｉｐドライブが含まれる。
Ｉｏｍｅｇａの新任のJodie Glore重役(CEO)が先週シンガポールを訪れた際語ったところによると、クリック・ドライブはデジタル・カメラ、サブ・ノートブック、ＰＤＡｓ(ﾊﾟｰｿﾅﾙ･ﾃﾞｼﾞﾀﾙ･ｱｼｽﾀﾝｽ)と共に利用でき、ＵＳＢの他、パラレル・ポートにも接続できる。
ＩｏｍｅｇａのBobby Choonavala重役(ｱｼﾞｱ太平洋地域担当MD)によると、クリックは革命的記憶装置で、カメラにバンドルされたものは199米ドル、モービル・コンピュータ用は249米ドル、40ＭＢディスケット10枚入りパッケージは10米ドル。
昨年10月にＣＥＯに就任したグロア氏(51)によると、米国ユタ州ロイの新工場が稼働するまで、ペナン工場では全世界市場向けの製品が製造される。ロイ工場の稼働後は、アジア太平洋地域と欧州向けの製品がペナン工場で生産される。
ペナン工場は現在2600人を雇用、Ｚｉｐ、Ｊａｚ、Ｃｌｉｋ！各ドライブと、これらのドライブに用いられるディスクが製造されている。Iomegaは確認していないが、同社の2100万ユニットのＺｉｐドライブと200万ユニットのＪａｚドライブは全てペナン工場で製造されているものと見られる。
グロア氏の当面の任務はビジネスの成長目標を達成することで、特にアジア太平洋地域における伸びに期待が寄せられている。目下、同社の17億米ドルの営業額に対する日本を含むアジア太平洋地域の貢献は9％で、欧州が30％、米国が残りを占めている。同社は先月Syquestテクノロジー・インクのペナン工場を含む一部資産の買収を決めた。同取引は米国破産裁判所の認可を待って成立する。
市場調査会社ＩＤＣによると、ローエンドのパーソナル携帯用記憶装置は昨年55％増の1200万ユニットが販売され、ＩｏｍｅｇａのＺｉｐドライブがＮＥＣやＭＣＩとの提携の下、86.2％のシェアを占めた。ハイエンド製品は昨年18％増の160万ユニットが販売され、Ｉｏｍｅｇａ(61%)とＳｙｑｕｅｓｔ(37%)が市場をリードしている。(BT:2/8)