1999-02-09 ArtNo.18155
◆<馬>経済は回復の軌道に、後継者を見出すまで続投:首相
【ロンドン】マハティール首相は7日、マレーシア経済は予想以上に急速に回復、タイやインドネシア、韓国よりも早く苦境を脱却できるとの見通しを示すとともに、暗殺でもされない限り、何と誹謗されようと退陣する考えはなく、適当な後継者が現れるまでは首相を続けるとの考えを明らかにした。
発展途上国15カ国のいわゆるG15サミットに出席するためジャマイカに赴く途中、ロンドンに立ち寄り、マレーシア人留学生や統一マレー国民組織(UMNO)クラブ・メンバーと会談した首相によると、マレーシア経済がこのように迅速な回復を見た原因の1つは、他のアジア諸国のように国際通貨基金(IMF)の要求に屈服せず、独自の判断に基づく通貨管制を実行することができたためである。
マレーシアが先週導入した部分的な通貨管制の緩和により、一部の外資が国外に流出しても、こうした損失は準備金で十分補填でき、長期的投資家は引き続きマレーシアにとどまるはずである。
国民が輸入品に対する浪費を控え、輸出拡大に努めるなら、年率7%の成長を回復、ビジョン2020の目標も実現できると言う。
首相はまた、確かに自分は一度は退陣を考えたが、今では適当な後継者を見出すまで、首相を務め、政治的扇動者や偽宗教指導者に国家の指導権を手渡さない考えを強調した。
それによると首相は当初、アンワル氏を敬虔な宗教指導者と評価し、UMNOに迎え入れたが、アンワル氏は急速に権力志向の本質を露呈した。しかし首相は、UMNO青年部長選挙の際も、党副総裁選挙でガファール・ババ副首相に挑戦した際も、アンワル氏を支持した。しかし、アンワル氏はIMFが提起した全ての要求を受け入れる姿勢を示した。もしマレーシアがIMFの要求を受け入れていたなら、今頃はタイや韓国と同じ苦境に立たされていたはずと言う。
首相は、個人的目標は全て実現した今は、静かな宗教的生活に戻り、著作活動でも行いたいところだが、適当な後継者が現れるまで引退することはできない。アブドラ・バダウィ副首相は、後継者には違いないが、もし党内役員選挙を今行うなら、如何なる事態も発生し得ると言う。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:2/8)
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