1999-02-01 ArtNo.18062
◆<星>上級相、通貨市場安定で欧米日の協調要請:世界経済会議
【ダボス】シンガポールのリー・クアンユー上級相は先週金曜(1/29)、国際通貨市場の安定のために米国/欧州/日本が協調する必要を重ねて強調した。
スイスのダボスで開催中のワールド・エコノミック・フォーラムの年次大会の席上、リー氏が語ったところによれば、現在の金融システムは1971年に金本位制が完全に消失した後、自然に発展したものだが、様々な金融手段が続々登場する中で、問題が顕在化した。しかし既存の金融制度を改革するのは決して容易ではない。新国際規則を制定しても、直ちに問題が解決されるとは限らず、こうした規則は個々の国を保護するには十分ではない。
危機発生当初多くの者が資本逃避税の導入を提案したが、この種の制度は徴税制度が高度に発達した国で初めて応用できる。外国投資家が政府ではなく、民間企業に貸与した資金に課税することは極めて困難である。
他に方法がない現状では、米国、欧州、日本が協力して、米ドル、ユーロ、円の相場を安定させ、国際通貨市場の変動を極力回避する他ない。もしそれができないなら、10~15年以内に世界は破局に直面する恐れがあると言う。(ST,BT,LZ:1/30)
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