1999-02-01 ArtNo.18060
◆<星>空港第3ターミナル建設延期/地下鉄チャンギ空港線着工
【シンガポール】アジア経済危機に伴う利用者の減少を配慮し、シンガポール政府はチャンギ空港第3ターミナルの完工期日を2006年まで1年延期した。
マー・ボータン運輸通信相は先週金曜(1/29)催された地下鉄(MRT)チャンギ空港線の起工式の席上、以上の消息を語った。それによると昨年のチャンギ空港の乗客処理数は2380万人と、過去10年来初めて前年比5.4%の落ち込みを見た。2年前に第3ターミナルの建設が計画された際には、急増する需要から第3ターミナルの建設が緊急に必要と考えられたが、こうした緊急性は過去のものになった。
しかし政府は需要に先行して設備を増設する原則を今後も堅持する。完工期日を1年繰り延べることにより、計画に見直しを加え、よりコスト効率の良い第3ターミナルを建設することもできる。第1、第2ターミナルだけで年間400万~450万人の乗客を処理でき、当面の需要増には対応できる。
ちなにみに昨年第4四半期の乗客処理量は米国/欧州の旅行者を中心に前年同期比2.7%の増勢を回復しており、今年は1~2%のプラス成長が見込める。
第3ターミナルの建設は延期されたものの、チャンギ・エアポートMRTラインはスケジュール通り2001年の完成が目指される。同ラインは譬え航空旅行者の数が4400万人でも十分採算が見込める。
五洋建設が8億5000万Sドルで請け負った全長6キロのチャンギ空港線は4.5キロが地下方式となり、今年3月に落成する総工費1億5000万Sドルのシンガポール・エクスポ展示会議センターにも奉仕すると言う。(ST,BT,LZ:1/30)
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