1999-01-29 ArtNo.18044
◆<星>シェブロン・ケミカル、添加剤工場の製造能力を倍増
【シンガポール】今月2億1500万米ドルの燃料/潤滑油用添加剤の製造施設を稼働させたばかりの米国拠点のシェブロン・ケミカルは27日、ジュロン島に設けた同プラントのキャパシティーを向こう数年間に2倍以上に拡大する意向を表明した。
シェブロン・ケミカル(ファー・イースト)のデービッド・ミュラー重役(MD)によると、例えばモービルの石油化学コンプレックスから原料を手に入れポリブテンの製造施設を増設、製品を添加剤工場に原料として供給すると言った、垂直統合化が可能だ。アジアの経済危機は域内の添加剤需要を下降させたが、同社の拡張計画は、域内市場よりも世界市場をターゲットにしている。
添加剤工場を経営する子会社Oronite Additivesは、アジア経済危機に関わらず、良好な経営状態を維持しており、域内ビジネスは拡大さえしている。アジアの長期的見通しは依然良好で大きな成長の潜在性を有する。シンガポールの施設はこうした将来の拡張を配慮してデザインされており、僅かの追加投資により容易に製造能力を2倍以上に拡大できる。ちなみにシンガポールは世界で最もコスト競争力のある製造拠点の1つである。
年産13万5000トンの添加剤製造施設は、フランスの施設と同規模で、米国の施設の60%程度だが、製造能力が2倍に拡大されれば、シンガポールは同社の添加剤工場としては世界最大規模になる。ジュロン島の22haの敷地の一部は既に事業拡張用に確保されている。しかし拡張計画の時期や投資額等の詳細は未定と言う。(ST,BT:1/28)
|