SEAnews 1999-01-20 ArtNo.17941

【シンｇポール】Ogilvy & Mather(O&M)シンガポールは、最近シンガポール最大のインターラクティブ会社を買収、総合的なインターラクティブ・サービスの提供を目指している。
Ｏ＆Ｍシンガポールのマイク・マーフィー会長は、「ＰＲ、広告は確かにＯ＆Ｍシンガポールの中核事業に違いないが、今ではコミュニケーション会社を表看板にしている。今やコミュニケーションは益々インターラクティブ／デジタル化されている」と語る。
マーフィー氏及び同社幹部によると、Ｏ＆Ｍは決してインターラクティブ・ビジネスの新参者ではなく、ＩＢＭを含むアジア地域の顧客40社にマルチメディア戦略の構築を含む11言語によるインターラクティブ・サービスを提供している。
Ｏ＆Ｍは1984年から香港を皮切りにアジアに進出、ジャカルタ、クアラルンプルを経て今はシンガポール市場開拓に力を入れている。最近のシンガポールの地元企業買収により、全面的なインターラクティブ・サービスを提供する、数少ない通信会社となった。こうしたサービスは当面域内、特にＡＳＥＡＮを中心に提供される。
現在ニューヨーク・オフィスには100人、パリには30人が勤務、シンガポール・オフィスはアジアでは最大規模を誇っている。
インターラクティブは決してウェブや、インターネット・ベースのソルーションのみを意味せず、ＣＤ－ＲＯＭ、キオスク、その他のソフトウェア・プログラムも含まれる。
例えばテレマーケッティング、データベース・マネージメント、ウェブ・ベースのインターラクティブ・プログラム等を通じ、消費者との総合的な関係構築を図る。Ｏ＆Ｍシンガポールは、こうした総合的アプローチによりアジア7市場におけるユニリバーのパーソナル・ケア・ブランド“Ｐｏｎｄｓ”の売り込みを支援している。
これらのサービスにはフレンドリーなウェブ・サイトの制作から消費者が自身の肌のタイプを診断し、適切なスキン・ケア方法を確立できるＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)やキオスク用のソフトウェアの開発が含まれる。
Ｏ＆Ｍは1995年にＩＢＭがＯＳ／2 Warpオペレーティング・システムを発売した当時は、ヤッフー等の主要検索エンジンのキーワード、例えばマイクロソフトやウィンドウズ等を買い占め、この種のキーワードをキーインしても先ず飛び出してくるのは、ＩＢＭのバーナーのみと言った戦略を採用、マイクロソフトに対抗した。この種の手練手管もインターラクティブ時代の商戦には必要なことと言う。
いずれにしてもＯ＆Ｍが採用する総合的アプローチにより、新顧客を獲得するコストは30％以上削減される。
Ｏ＆Ｍシンガポールは4月に“インターラクティブ時代のブランド・イメージ構築”と題する会議を主催するが、400～500人の主席者を見込んでいると言う。(BT:1/18)