1999-01-18 ArtNo.17926
◆<星>今年のGDP成長2~3%:国立大学エコノミスト
【シンガポール】国立シンガポール大学(NUS)ビジネス・ポリシー学部長を務めるタン・コンヤム教授は15日、シンガポール経済は今年2~3%のプラス成長を遂げるとの見通しを示した。
シンガポール産業連盟(SCI)とNUSが共催したシンポジウムの席上、タン教授が語ったところによると、アジア経済が今年回復に転じる機会は65%で、シンガポール経済もこれに乗じて下半期にプラス成長を回復する。
政府のビジネス・コスト削減策により、シンガポール製品の競争力が増し、輸出の顕著な改善が期待でき、輸出成長はシンガポール経済の復調を加速する。
しかしこうした見通しは米国と欧州連合(EU)の経済が現状レベルを維持し、日本経済が今年と来年もゼロ成長を保つことを前提にしているが、最近のブラジルの通貨危機は米国経済に打撃を及ぼす恐れがある。米国企業や米国銀行の南米に対するエクスポージャーはかなり大きく、米国証券市場には多少のバブルも存在する。加えてインドネシアの不安な政情も懸念材料だが、シンガポール経済は既に底入れの時期を迎えており、上記の成長見通しが実現するチャンスは依然として65%と言う。(BT,LZ:1/16)
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