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1999-01-15 ArtNo.17917
◆<馬>高裁、アンワル公判記録から男色/姦通等の記載抹消指示
【クアラルンプル】オーガスチン・ポール判事は14日、検察側が起訴状の内容を修正したのに伴い、アンワル・イブラヒム前副首相の職権濫用公判の審理記録からソドミや密通等に関わる証言を全て削除するよう指示した。
それによると検察側は起訴内容を職権濫用(アンワル氏が閣僚の身分を利用してマレーシア警察政治部幹部を差し向け自身のゴシップを散布する者から、こうした主張を取り消す誓書をとらせたとされる)の有無に絞り、ゴシップの内容そのものを追及せぬ方針を決めた。このため最早被告がソドミや姦通を犯したか否かは、公判審理とは無関係になったと言う。
前日、検察側が起訴内容の修正を申請した際、被告側弁護士は、検察側は弁護側が極力反対したにも関わらず、冒頭から公判の本筋から外れた被告と義弟らの異常関係を取り上げ、被告の名誉を傷つけてきたが、今になって起訴内容に修正を加えるのは法廷秩序を乱すものと抗議、アンワル氏も、衆人の面前で身ぐるみを剥ぎ取り、丸裸にした上で、起訴内容が立証できないからと言って訴状に修正を加えるのは、理不尽と不満を述べた。
一方、シンガポールのビジネス・タイムズが、某方面から取得した極秘情報として報じたところによれば、マハティール首相は昨年11月15日に与党統一マレー国民組織(UMNO)幹部8人と会談した際、当初アンワル氏に攻撃を集中したことが、かえって逆効果を生じさせたことを認め、アンワル氏の業績は認める一方、アンワル氏が多くの弱点を有することを宣伝する戦略に転換する方針を明らかにした。首相はその際、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)の顧問を務める米国のアルビン・トフラー氏までが、マレーシア批判を行ったことから、マレーシアとりわけ、MSCへの外国投資に影響が生じることに強い懸念を表明したと言う。(ST,LZ:1/14,13)
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