SEAnews 1999-01-14 ArtNo.17895

【シンガポール】シティバンクは地場移動電話会社のＭ1と共同で、1件当たり僅か20Ｓセントで利用できる、モービル・バンキング・サービスを提供する。
シティバンクの顧客は同サービスを通じてシティバンク内もしくは他行との間の資金の移動、請求書の支払い、クレジット・ラインの拡大申請等のサービスを受けられ、費用はＭ1のショート・メッセージ・サービス(SMS)料のみ。ＳＭＳ料金は国内なら1件20Ｓセントで、海外で利用しても通常のダイヤル直通(IDD)料金を遙かにした回る。
従来のフォーンバンキングと異なり、トールフリー・ナンバーをダイヤルする必要もなく、ハンド・フォーンのキーボド上で、シティバンクのサービスを選択後、4桁のピン・ナンバーをキーインするだけよい。
しかし同サービスを利用するには、最新のＳＩＭツールキット技術を応用したＧＳＭモービル・フォーンが必要で、現在のところモトローラのStarTAC Xもしくはアルカテル製のハンドフォーンを準備せねばならない。ちなみに前者のプロモーション価格は500Ｓドル。
全世界の支店に先駆けてシンガポールで新サービスを開始したシティバンクのエドモンド・コー副社長によると、同行はシンガポールには僅か2店舗を有するのみで、ＡＴＭ網へもアクセスできないことから、新サービスを梃子に顧客ベースを拡大する計画だ。
また銀行窓口の処理コストは1取引当たり15米ドルであるのに対して、フォーン・バンキングのコストは15米セントで済むことから、仮に1年内にモービル・バンキングを通じて2万人の顧客を獲得できれば、コスト・カット分を有利な預金利子やローン金利の形で顧客に還元すると言う。(ST,BT:1/13)