1999-01-13 ArtNo.17882
◆<馬>証券市場、アブドラ副首相/ダイム蔵相の就任を好感
【クアラルンプル】アブドラ・バダウィ新副首相兼内相が正式就任した11日、クアラルンプル証取(KLSE)総合指数は2%アップし、600点をマーク、598.46で引けた。
市場はアブドラ氏の副首相就任やダイム・ザイヌディン氏の蔵相就任を歓迎しているようだ。大和証券のアナリストは、「副首相の指名で、政治的混迷状態は一応終息し、安定化の兆しが生じた」と指摘した。また蔵相として80年代リセッションを切り抜けた経験を有し、国家行動理事会(NEAC)理事長として目下マレーシアが直面する経済危機対策の指揮をとるダイム氏の蔵相就任で、昨年9月に導入された通貨管制が早期撤廃されるのではないかと期待する向きもある。
しかし、マハティール首相やアンワル前副首相同様なダイナミックな対応により、経済危機とクロニズムの双方を制御するような迫力を果たして新副首相は持ち合わせているのかと懸念するアナリストも存在する。
野党民主行動党(DAP)のリム・キッシャン書記長は与党統一マレー国民組織(UMNO)役員選挙を18ヶ月先に繰り延べた政府が、今年6月から12月の間に総選挙を実施する可能性が高まったと予想する。それによると仮に同選挙で与党連合国民戦線(BN/NF)が3分の2議席を割るようなことになれば、マハティール首相がUMNO役員選挙で再選を図るか否かも未知数で、そうなればバダウィ副首相の地位も動揺せざるを得ないと言う。
また地元紙によれば、マハティール首相は次期総選挙では、トゥンク・ラザレイ氏に再度クランタン州選挙の指揮を委ね、野党イスラム党(PAS)の手から同州の奪還を図るものと見られると言う。(ST,BT,LZ:1/12)
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