1999-01-12 ArtNo.17873
◆<印度>ウィプロ、キヤノンに顧客サービス・ソルーション納入
【ニューデリー】市場調査会社ガートナー・グループは、新顧客の獲得コストが既存顧客の維持コストの十倍にのぼることから、世界的に今後顧客管理に対する投資が拡大するものとと予想している。キヤノン・インディアは営業を開始して以来まだ1年に満たないが、ウィプロ・インフォテックが提供するカスタマー・ケア・ソルーション“サービスエッジ”の導入に踏み切った。
サービスエッジはカスタマー・ケアや組織内部のヘルプ・デスクの需要に応じる自動化ソルーションで、キヤノン・インディア幹部によると、デリー、ムンバイ、チェンナイ、バンガロール、プーナのオフィスは既に採用、残る7センター中5センターも年内に導入する予定だ。キヤノンは同プロジェクトに1クローを投資する計画で、これにより年間15%の生産性向上、粗利益率の2~3%の上昇が見込める。
ウィプロ・インフォテックによると、世界的な顧客関係変化の潮流の下、この種の技術やサービスの需要は益々拡大する見通しだ。Javaベースのフロントエンドとオラクルもしくはマイクロソフトの技術を応用したバックエンドから成るサービスエッジは、ウィンドウズとユニックスのプラットフォーム上で既にテストされ、クロス・プラットフォーム・ポータビリティーが立証されている。
同社はサポート・スタッフ5人の他に80人のソフトウェア・エンジニアを開発チームに投入、必要ならサポート・スタッフを2倍に増員する方針だ。テレコム、設備サービス、金融業をターゲットにしており、国内のソフトウェア輸出会社も同ソルーションを利用できる。地域的にはインドとアジア市場に照準が合わされる。サービスエッジはウィプロのコミュニケーション部門がその6つのソフトウェア開発センターのヘルプ・デスクを支援するために開発したもので、近く新たに日本企業2社も同システムを導入する見通しだ。
日本の次は東南アジア、取り分けマレーシアとシンガポールに注目していると言う。(THBL:1/11)
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