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1999-01-07 ArtNo.17817
◆<星>金融管理局、新ガイドライン設け資産証券化をチェック
【シンガポール】シンガポール金融管理局(MAS)はこのほど金融機関に資産証券化(アセットセキュリタイゼーション)ガイドラインを配布するとともに、業界に意見の提出を求めた。
資産の証券化はシンガポールでも新しい概念で、DBSバンクは先頃ネプチューン・オリエント・ライン(NOL)本部ビルの売買に際して当地で初めて同概念を応用した。
MASのガイドラインによれば、資産の証券化は財務上や運用上の、あるいは法律上のリスクを伴う。この種のリスクは売り手がその責任を履行する際にモラールリコース・リスクとして顕在化する可能性がある。例えば証券化された資産が値下がりしたり、利益を生じなくなった際に、売り手はその義務を履行する上から市場で価格を支えざるを得なくなる。また売り手が証券化により手にした資金をハイリスクな資産に再投資するなら資産の素質は劣化する。
こうしたことから、MASは資産総額をベースに証券化の比率や証券化の対象になる資産に規制を加える可能性を検討している。証券化には特に決まった方式はなく、日々様々な方式が考案されている。このため証券化を手がける金融機関は明確な戦略を立て、慎重に事を進める必要があり、適切な内部監査システムを確立せねばならない。
MASガイドラインの下、全ての金融機関は資産証券化に際して事前にMASの承認を求めねばならない。MASはまたガイドラインに新たな規制措置を導入する可能性もあると言う。(LZ:1/6)
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