1995-05-30 ArtNo.1777
◆<星>今年の賃上げ率は5%前後に:NTUC書記長
【シンガポール】全国労働組合会議(NTUC)書記長を務めるリム・ブンヘン無任所相は28日に催されたNTUCファミリー・デーの席上、マスコミのインタビューに対して、今年の賃上げ率は5%前後にとどめるべきで、公務員も特別ボーナスを期待すべきではないとの考えを語った。
それによると、今年第1四半期の経済成長率は過去2年来の2桁成長から7.2%に鈍化しており、通産省は今年通年の成長率を依然として7.5~8.5%と見通しているものの、過去2年来の平均10.1%の成長に比べ見劣りがする。今年第1四半期の生産性の伸びも2.8%と、昨年第4四半期の3.8%や昨年通年の5.3%の伸びに比べ顕著に鈍化した。加えて米ドルはSドルに対して過去5カ月間だけで7Sセント値下がりしており、たとえ全く賃上げが行われなくても米ドル換算では依然として9%の昇給となる。また過去5年間にシンガポールの労働者は7~9%の賃上げを享受してきたが、米ドルに換算すると、15%の伸び率となると言う。しかし、リム無任所相は、労働市場が逼迫する中で昇給率を低水準に抑えることは益々困難になっていると指摘した。(ST,BT,LZ:5/29)
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