1998-12-21 ArtNo.17731
◆<星>新年度予算に新たな景気浮揚策は望み薄:副首相
【シンガポール】厳しいビジネス・コンディションに直面する企業のための新たな支援措置が新年度予算に追加される可能性は少ない。
リー・シエンロン副首相は18日夜放映されたTV12のマレー時事番組アキル・カタの中で以上の消息を語った。それによると、政府は先月発表されたビジネス・コスト削減措置の効果に検討を加える必要があるが、新年度予算が発表される来年2月までの間は短すぎる。しかしながら状況の変化に応じて政府はその施策に調整を加える。
11月に発表されたビジネス・コスト削減措置によりシンガポールの競争力は明らかに大く改善したが、こうした措置が十分なものかどうかは、外的環境次第であり、それはシンガポール政府には制御しかねる問題である。とは言え政府は低所得層に対する支援を提供、国民が受ける打撃を和らげる。
しかし、シンガポールの準備金に先ず手を着けようとするのは、大きな誤りである。シンガポーリアンのベルトが引き締められないなら、準備金は直ぐに枯渇してしまう。ボーナスや中央積立基金(CPF)雇用主負担はカットされたものの、現在のシンガポーリアンの生活水準は、依然として過去の生活や、他の多くの国のそれを上回っている。
経済危機は小国シンガポールの脆弱さとともに、救いがない訳ではないことを人々に再認識させた。厳しい環境下にシンガポーリアンは未来のために一層団結し、危機を乗り切る必要があると言う。(BT:12/19)
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