1998-12-14 ArtNo.17640
◆<星>上級相、西側価値観がアジア的価値観に勝る証拠要求
【シンガポール】リー・クアンユー上級相は、先週金曜のCNNの生中継番組の中で「一部の西側人士は、その文化価値観が他に勝ると考えているかも知れないが、西側の自由主義文明が数千年の歴史に裏付けられた中国やインドの文明に取って代わり得ると考えるとすれば、西側はその優越性を実績により証明せねばならない」と指摘した。
リー上級相によると、同相は自分が掲げる儒教価値観がアジアの価値観と言うつもりはなく、また中国と日本の儒教思想にも相違が見られる。
韓国の金大中大統領が2年前に、アジア価値観擁護論に異論を提起した点に関して、リー氏は、金大中大統領にはそれ自身の考えがあり、両者の意見の相違に関して自分が釈明する必要があるとは思わないと語った。
当時まだ野党リーダーだった金大中氏は、「アジアは民主制度を樹立し、人権を擁護する時機を逸するべきではない。アジアが直面する問題は文化や伝統の枷ではなく、権威主義的統治者とその擁護者が時代の潮流を阻んでいることである」と語ったとされる。
リー上級相はインドネシアの現状に関しては、多数の者に受け入れられる新政権を樹立する必要を指摘したが、1人1票の選挙制度で問題が解決できるとは思わないと語った。(ST,LZ:12/12,13)
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