1998-12-14 ArtNo.17636
◆<星>HDD市場、一部カテゴリーに供給不足:シーゲート
【シンガポール】過去18ヶ月に及んだディスク・ドライブ(HDD)の供給過剰は鎮静しつつあり、一部のカテゴリーには供給不足が生じている。
HDD市場のトップ・サプライヤー、シーゲート・テクノロジーのジョーアル・ステッド上級副社長が11日語ったところによれば、過剰供給状況は鎮静したものの、劇的な市況回復には至らないものと見られる。
9月から一部の製品カテゴリーに生じた供給不足は、デスクトップPC(パソコン)用ロー・エンド・ドライブからサーバー用等のハイエンド・ドライブに及び、こうした逼迫が直ちに解消する兆しは見られない。シーゲートの製品ラインの内30~40%が供給不足となっている。デスクトップ用では3~6GB(ギガバイト)のものが顕著に不足、一部の顧客はより容量の大きいドライブに改めるか、次ぎの四半期まで待たざるを得ない状況にある。
このためシーゲートはマレーシアにおけるPC用ドライブ及びシンガポールにおけるハイエンド・ドライブの生産ラインをフル稼働させ、需要に対応している。
今年のクリスマス・シーズンのPC、サーバー、そしてHDDの需要は極めて旺盛で、HDD需要は1999年も引き続き15~20%の成長が見込める。このため過去3年連続して発生したクリスマス・シーズン後の過剰供給状況は、繰り返されない見通しだ。一部のPC価格は500米ドル以下に下降、政府部門や企業は今年の情報技術(IT)予算を年度内に消化する必要がある。欧州と米国の需要は特に強く、アジアの需要は依然軟調だが、中国やインド等、堅調な市場も存在すると言う。
市場調査会社トレンド・フォーカスは今年のHDDユニット出荷量を昨年比8%増しの1億4000万ユニットと予想、来年も14%増を見込んでいる。しかし価格ベースでは今年の出荷額は昨年比4%減の250億米ドルで、来年も4%の成長にとどまるとしている。(BT,ST,LZ:12/12)
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