1998-12-09 ArtNo.17584
◆<馬>被告弁護団、今日検察側証人の弾劾を請求:アンワル公判
【クアラルンプル】アンワル前副首相の職権濫用罪を巡る公判で、被告側弁護団は今日(12/9)、検察側の主要証人、アジザン・アブバカル氏に対する弾劾請求を高裁に提出する見通しだ。
被告側弁護団が8日発表したところによれば、検察側証人の弾劾は、法廷宣誓書の内容と過去数日の公判審理の過程における証言内容の矛盾に照準が合わされると言う。
アジザン証人は、これ以前には、クアラルンプル市内の豪華ホテルで何度もアンワル前副首相から獣姦されたと証言したが、月曜の公判審理の際は、「1992年から1997年の間に頻繁にアンワル氏の自宅を訪れたのは、未だかつてアンワル氏から獣姦されたことが無かったためではないのか」との被告弁護士の質問に対して、「その通りだ」と回答、公判の様相を一変させ、注目を集めた。
オーガスチン・ポール判事は、被告弁護団の以上の意向表明に対して「証人の弾劾は、起訴案件の審理が完了し、全ての証拠が提出された後に行うべきではないのか。さもなければ、自分(裁判官)自身、証人の信頼性に関して裁定を下すのが困難である」と勧告、検察側も同様の意見を述べた。
しかし被告側弁護団の一員、グルバチャン・シン弁護士は今日、弾劾申請を行う方針だ。高裁が同申請を受け入れるなら、弁護側と検察側の熾烈な舌戦が展開される見通しだ。その結果、仮に判事が弁護側の主張を認め、アジザン証人の証言は信頼できないと判断した場合、今回の4つの起訴案件の2つが無効になる。(ST,LZ:12/9)
|