1998-12-04 ArtNo.17520
◆<馬>TNBの発電所売却は電力事業再編の第1歩
【クアラルンプル】マレーシアの電力事業会社トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)は、マラッカ州の330MW(メガワット)の発電所を7億4000万Mドルで、独立電力供給業者(IPP)、パワーテックBhdに売却すると1日、クアラルンプル証取(KLSE)に報告したが、アナリストらは、マレーシア電力事業再編のスタートと見ている。
TNB自身もその報告書の中で、電力事業再編の先頭に立つことを目指す戦略的決定と説明している。このためアナリストは、営業コストの引き下げを目指すTNBが、最終的に発電事業から完全に手を引き、送電/配電事業に専心するものと予想している。
今回の取引では、パワーテックは現金2億9600万Mドルを支払い、残りの4億4400万Mドルは年利7%の利子とともに向こう6年間に分割払いする。またTNBはパワーテックの27.85%の権益を取得するオプションを認められる。
アナリストは、発電所の建設コストは1MW当たり330万Mドルだが、今回の取引価格は1MW当たり220万Mドルと割安で、しかも一部分を支払うだけで、直ちに現金収入がもたらされることから、パワーテックにとっても極めて有利と評している。
マラッカ州に440MWのバックアップ発電所を経営するパワーテックには、ゲーミング会社のタンジョンPlcが84%出資している。(NST,STAR,ST,BT,LZ:12/3)
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