1998-12-04 ArtNo.17516
◆<星>上級相、スンバワン/ジュロン造船の合併に期待
【シンガポール】リー・クアンユー上級相は1日、スンバワン造船とジュロン造船の合併により、斜陽産業と称されるシンガポール造船業に新たな息吹が吹き込まれるよう期待を表明した。
スンバワン造船の30周年記念式典の席上、リー上級相が語ったところによると、1968年に英海軍からスンバワンの造船施設を引き継いだ時、同相は早急に軍需施設から民間造船所に転換することを計画、当時の主要造船会社Swan HunterのSir John Hunter氏にそのことを依頼した。ハンター氏は「マルタにできなかったことが、シンガポールで実現する保証はない」と気乗りせぬ風だったが、マネージング・ディレクターを引き受けた。
シンガポールの造船業のスタートは極めて困難なものだったが、今や2万6000人を雇用する33億Sドルの産業に成長、小売業、ホテル、運輸業等のスピン・オフ効果も発揮している。こうした成果は政労使3者の協力をベースとした高品質で、ハイ効率な経営に依拠している。
しかしながらシンガポールの生産コストは急上昇しており、造船業界はより一層の生産性向上に努めねばならず、斬新な経営方式を打ち出す必要がある。こうした点からスンバワン造船とジュロン造船の合併は規模の経済性を実現、再度世界的レベルの造船業を誕生させる可能性が有ると言う。(ST,BT,LZ:12/2)
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