1998-12-02 ArtNo.17491
◆<馬>ラシド・フサイン、M$9億損失計上、銀行支配権放棄
【クアラルンプル】マレーシアの金融事業家ラシド・フサイン氏は9億3600万Mドルの損失を計上した国内第2の銀行グループの支配権益を手放した。
パハン州政府は5億3000万Mドル相当の農園企業や不動産企業の権益を含む資産注入の代償としてラシド・フサインBhdの29%のシェアを手に入れる。一方、銀行の資本基盤強化の使命を負うたダナモダル・ナシオナルBhd(DNB)はRHBバンクの30%の権益をRHBキャピタルBhdから買収する。
これによりRHB、RHBキャピタルBhd、RHBバンクは合計24億Mドルの新株式資本を獲得するが、ラシド氏の銀行権益は29%から17%に縮小する。
RHBの銀行ユニット、RHBキャピタルBhdは1998年6月期の18ヶ月間に、不良貸付に10億9000万Mドルを引き当てた結果、6億5170万Mドルの損失を計上した。RHBキャピタルは昨年度は7億5840万Mドルの利益を計上していた。
不動産事業も手がけるグループの親会社ラシド・フサインBhdは9億3600万Mドルの損失を計上した。しかしRHBサクラ・マーチャント・バンカーズBhdは同18ヶ月に3760万Mドルの利益を計上している。これら3社株の取引は暫時停止された。
過去17年を費やして築いたグループの支配権益を手放すことになったラシド氏は、「やや複雑な心境だ。自分は多少の犠牲を強いられた。犠牲は、自分個人の王国ではなく、国内第2の金融グループを救った」とその心境を語った。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:12/1)
|
|