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1998-11-30 ArtNo.17458
◆<馬>首相、Mドル相場見直しの可能性示唆
【クアラルンプル】マハティール首相は26日、経団連代表団と会談した際、1米ドル=3.80Mドルの固定相場を長期的に維持する方針を再確認する一方、近隣諸国通貨との交換レートに変動が生じ、マレーシア経済の競争力が影響を受けるなら、対米ドル・レートに調整を加える考えを明らかにした。
首相と会談後記者会見した経団連の熊谷直彦副会長(三井物産会長)によると、マハティール首相は、例えば近隣諸国通貨とのレートが上下に20%変動したような場合には、対米ドル固定相場に見直しを加える考えを明らかにした。しかし20%は例に過ぎず、今のところ特定の基準は存在しない。また近隣諸国通貨との相場の変動が長期的趨勢であることが確認された場合にのみ、対米ドル相場に見直しを加えると言う。
一方、経団連の今井敬会長(新日本製鐵会長)によると、域内の経済状況がどのように変化しても、マレーシアへの日本投資は維持される。しかしながら現状では新規投資は期待できず、既存プロジェクトへの支援に力が入れられる。
マハティール首相からは、マレーシアが日本に要請した8件のプロジェクトに対する合計15億米ドルのローンや、5億米ドルの貿易金融の進捗等について質問を受け、経団連代表団は日本政府にマレーシア側の意向を伝えることを約束した。
一方、この日の経団連代表団と会見したラフィダ通産相が語ったところによると、マレーシア政府は水曜の閣議で、宮沢蔵相提案の300億米ドルの支援パッケージ担当者にダイム・ザイヌディン総理府相(特別任務担当)を指名した。
マレーシア政府は様々な方面からの援助要求を整理した上、ダイム総理府相を通じて日本側に伝える。ダイム総理府相の指名は、余りに多くの要望を提出することを回避し、話し合いの窓口を一本化することを目指したものである。マレーシア側は、また他国の内政干渉を望まぬマレーシアの立場を重ねて確認したと言う。(NST,MBT,STAR,LZ:11/27)
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