SEAnews 1998-11-25 ArtNo.17417

【クアラルンプル】アブドル・ライヒム警察長官は、昨年8月8日午後2時にムガ・ジュニド当時副内相(現国内取引消費者事務相)から「副首相の不品行に関する案件」と題する副内相が首相に宛てた報告書を手渡された。このため警察長官は同日午後8時に警察政治部のアミル・ジュヌス当時第二副部長を自宅に呼び寄せ、関係報告書の背景調査を指示した。
アンワル前副首相の職権濫用に関わる公判審理の検察側証人を務める警察政治部のアミル前第二副部長(休職中)は24日の法廷で、以上の事実を明らかにした。
アミル氏の法廷証言によると、報告書に添付されたウミ・ハフィルダ女史とアジザン・アブバカル氏署名の書簡は巷間に広く流布されており、アブドル・ラヒム警察長官はアミル氏に実状の調査を指示した。
アミル氏は、このため政治部がアンワル前副首相のセックス・スキャンダルを告発した書簡に関わる情報を入手しているか否かを部下のマズラン・モハド氏に質し、モハド氏が何も入手していないと回答すると、アミル氏は、モハド氏に関係情報の収集を指示したと言う。
被告側弁護士は、関係証言は聞き伝えに過ぎず、公判審理の内容にも直接関係していないと異議を唱えたが、検察側は、証言は事態の経緯を理解する上で重要であり、またアミル証人は政治部が保管したファイルや記録にアクセスした者のため、その証言を得る必要があると主張、裁判官はこれを認めた。(STARｵﾝﾗｲﾝ:11/24)