1998-11-24 ArtNo.17403
◆<印度>過剰供給で輸入熱延鋼板の最低価格導入効果期待薄
【カルカッタ】インド政府は先週輸入熱延(HR)鋼板に最低価格制を導入したが、国内市場そのもの過剰供給状況にあるため、さしたる恩恵は期待できない見通しだ。
目下HRコイルの過剰供給は20万トンにのぼり、様々な厚さの製品価格はトン当たり1万5200~1万8000ルピーとなっている。これに対して今回導入された最低価格は1万4300ルピー。
HRシートとコイルの輸入量は1996/97年の64万9000トンから1997/98年の68万3000トンに拡大しており、鉄鋼省は輸入最低価格の導入により、独立国家共同体(CIS)や日本、韓国、南アフリカ等からの輸入に歯止めがかかるものと期待したものと見られる。これらの国からのHRコイルの輸入価格はトン当たり210米ドルと、300米ドルの国際価格を大きく下回っている。またHRコイルはインドの鉄鋼輸入全体の30%を占めている。(IE:11/23)
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