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1998-11-24 ArtNo.17393
◆<星>各界、公共部門の一層の黒字還元に期待
【シンガポール】シンガポール競争力委員会(CSC)が提案した年間100億Sドルのビジネス・コスト削減策に対する政府の回答が注目される中で、政府や法定機関がその黒字を大幅にカットし、ビジネス・コスト削減にもっと貢献すべきだとの声が高まっている。
CSCが提案したビジネス・コスト削減案の70%は賃金と中央積立基金(CPF)雇用主負担分のカットで占められ、これに対して政府関連コストの削減は、僅か10%にとどまっている。
CSC製造業部会のメンバーも務めるケッペルFELSのチュー・チャウベン会長は、「政府と法定機関がこの時期に黒字を続けるのは、公平に欠ける。今こそ政府が黒字の一部を還元すべき時機と言え、政府は100億Sドルのパッケージの30億Sドルに貢献できる」と指摘した。
エンジニアリング/電力事業会社Salcon Ltdのリム・チャンロク会長は、「政府は、それ自身もっと努力すべきで、GST引き下げや法人化された公益事業会社の料金引き下げを要求するのは、市場情緒に悪影響を及ぼす恐れがあるが、法人税や不動産税はカットできるはず」と語った。
ヒューレット・パカードのチア・キアンフアット重役(MD)は、シンガポールにおけるビジネスの足を引っ張る人為的コストや法外な土地価格に懸念を表明した。いわゆる人為的コストとして同氏は、自動車所有権証(COE)、電子道路通行料(ERP)、外人労働者税を挙げた。
国立シンガポール大学(NUS)のMukul Asher准教授(経済/公共政策)は、「公共部門の適正な黒字レベルと、その生活コストやビジネス・コストに与える影響を研究すべき時期が来ている」と指摘、南洋理工大学(NUS)公共政策研究室のタン・キーギャップ主任も「法定機関が好況時に黒字を記録しても問題はないが、不況時には緩衝役を務めるべきで、労働者の犠牲にマッチした政府の措置が期待される」と語った。(ST:11/23)
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