SEAnews 1998-11-12 ArtNo.17242

【シンガポール】エクソン・ケミカルはジュロン島における20億米ドルの石油化学コンプレックスのためのリクルートを開始した。
同社は先週末、“ジョイナス・イン1999フォー・ブライト・ウェイ・アヘッド”のキャッチフレーズを掲げ、スパーバイザーの募集広告を紙上に掲載した。
エクソン・ケミカルの動きは2つの点で注目される。第1に観測筋は市況が下降局面を呈する中で、エクソンのプロジェクトが動揺していると評していた。しかしエクソン・ケミカルに近い筋はプロジェクトはスケジュール通りと語っている。
第2に誰もが人員削減を計画するこの時期に求人広告を出すものは極めて希なこと。しかしながらそれはまた合理的判断とも言える。何故なら同業界はこれまで常に技術スタッフの求人難を訴えてきたが、各社が人員削減を計画する今、リクルートすれば、優良な労働者を容易に確保できる。エクソン・ケミカルは新プロジェクトのために400～500人を新規雇用する必要があると言う。
エクソン・ケミカルのプロジェクトは、ペトロケミカル・コーポレーション・オブ・シンガポールのアイル・ムルバウ島における2つのコンプレックスに次ぐ、シンガポールにおける第3の石油化学コンプレックスで、2000年第3四半期の完工が予定されている。
これ以前に2001年の完工を目処に第4の石化コンプレックスの建設計画を発表していたモービルは､市況の先行き不透明を理由に2003年以前の完工は望めなくなったと、プロジェクトの延期を宣言した。(BT:11/11)