1998-11-11 ArtNo.17234
◆<馬>検察側第2証人、ウミ女史の謝罪書取得の経過説明
【クアラルンプル】アンワル・イブラヒム前副首相の職権濫用公判の2人目の検察側証人として10日証言台に立ったマレーシア警察政治部のアブドゥル・アジズ・フシン次長はアンワル氏の行状をマハティール首相に密告した副首相私設秘書の妹、ウミ・ハフィルダ・アリ女史に如何なる手段を講じて密告内容を取り消す誓書を書かせたかを説明した。
それによるとアブドゥル次長は上司から24時間以内にウミ女史に誓書を書かせるよう命じられ、政治犯を転向させる際に政治部が常套する手段等を用い尋問したが、治安維持法(ISA)及び扇動法下に拘留すると言う脅しが奏功、ウミ女史に謝罪文を書かせることに成功したと言う。
一方、アンワル氏はこの日夫人を通じて声明を発表、アンワル氏の側近が支配し、アンワル氏自身も直接権益を握っていると報じられたマレーシアン・リソーシズ・コープBhd(MRCB)の80%の権益は、その実マハティール首相が与党統一マレー国民組織(UMNO)総裁の身分で保持しており、同社に管理が委ねられた数百万ドルの党資金が消失している。MRCBはニュー・ストレーツ・タイムズ・グループ、TV3等の支配権益を握っている。 またアンワル氏に賄賂を贈った疑いや不倫相手の男女の仲介役を務めた疑いをもたれているビジネスマンNallakaruppan Solaimalaiのこの日の公判で、証言台に立ったマグナム社のリム・ティエンキアン重役(MD)は、Solaimalai氏が不法所持していたとされる125発の弾丸はリム氏が拳銃とともに被告に管理を委ねたものであると証言した。しかしこれらの武器は1991年6月1日に警察に返還されたはずと言う。Solaimalai氏の銃砲所持ライセンスは期限が切れており、ライセンスが無ければ銃弾も所持できないと言う。(ST,LZ:11/11)
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