1998-11-06 ArtNo.17165
◆<星>SESとSIMEXを合併し、5年内に上場:リー副首相
【シンガポール】シンガポール証券取引所(SES)とシンガポール国際金融取引所(SIMEX)は来年合併され、5年内に上場される。
リー・シエンロン副首相兼金融管理局(MAS)会長が4日催されたSESの25周年記念晩餐会の席上明らかにしたところによると、これは取引所管理委員会(CGE)から提案されたもので、金融制度改革の一環でもある。
欧州や米国では先端的な電子取引システムにより各取引所がリンクされているが、アジアの大部分の証券取引所は依然としてそこまで開放されていない。このためシンガポールはアジア資本市場の窓口を務め国際投資家誘致の役割を果たす。こうした目標を達成する上からSESとSIMEXは合体され、またオーナーシップと市場へのアクセス権が分離される。
目下のところSESにおける取引はメンバー33社に、またSIMEXにおける取引は清算会員35社と非清算会員最大472社に、それぞれ制限されている。オーナーシップと市場へのアクセス権が分離されることにより、取引所の経営におけるブローカーとノンブローカーの利害混交が除かれ、オーナー及び管理者が取引所の効率を最大限に高めることができるようになる。
SESとSIMEXは1999年末までに合併され、民間企業になる。2つの取引所を完全出資子会社とする持ち株会社が設けられ、同持ち株会社の5年内(暫定目標)の公開上場が目指される。こうしたスケジュールは段階的に進められるため、両取引所のブローカーや投資家に直ちに影響することはない。
最終的に合体された取引所においては、目下の1%の仲買手数料は完全に排除され、SES及びSIMEXへのアクセスは100%開放される。即ち2002年までに地元や外国の機関は所定の資本/技術基準を満たしさえすれば、取引への参加を認められる。SESは基本的に地元企業株を取引する地元投資家のための取引所であり、SIMEXは域内及び国際プレーヤーが国際的な投資商品を手がける取引所になる。
新取引所はシンガポールやアジアに関連したエクイティー商品の他、これらの株式にリンクしたデリバティブ商品を開発、アジア・ゾーンのエクイティー・センターになることを目指すと言う。(ST,BT,LZ:11/5)
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