SEAnews 1998-11-05 ArtNo.17152

【シンガポール】シンガポールの情報技術(IT)産業は1990年以来年率13.1％の成長を遂げ、1996年には国民総生産(GDP)の20％を占める重要産業の1つに成長した。
統計局が3日発表した初歩的調査報告書は、ＩＴ産業の定義付けを行うとともに、初めて同産業の国内経済に占める地位を分析している。
それによると、ＩＴ産業には情報技術及び通信技術に関わる製造／流通(卸／小売)／インターネット関連サービス／コンピューター・ソフト開発／コンピューター訓練等、ＩＴと通信に関わる全ての生産活動が含まれる。
以上の定義に基づけばシンガポールの1996年のＩＴ産業生産は261億Ｓドルと国内総生産(GDP)の20％を占めた。この内製造部門が160億4000万ＳドルとＧＤＰの12.3％を占め、1990年以来の平均成長率は11.7％、流通部門は42億3000万ＳドルとＧＤＰの3.2％を占め、成長率は16.3％、電信部門は27億5000万Ｓドルと、ＧＤＰの2.1％を占め、成長率は11.4％、コンピューター関連部門は98億Ｓドルと、ＧＤＰの0.8％を占め、成長率は26.0％、ビジネスＩＴ／技術サービスは17億9600万Ｓドルと、ＧＤＰの1.4％を占め、成長率は20.4％、その他は3億5000万Ｓドルと、ＧＤＰの0.3％を占め、成長率は6.6％となっている。
経済クラスターの定義からすれば、シンガポールのＩＴ産業はＧＤＰの17％を占め、米国の7.5％の2倍以上に相当する。しかし、コンピューター関連部門のＧＤＰに占める比率は、シンガポールの場合0.8％にとどまり、カナダの1.1％や米国の1.5％に及ばないと言う。(LZ:11/4)