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1998-11-04 ArtNo.17144
◆<馬>当局、1992年からアンワル前副首相の身辺を捜査
【クアラルンプル】アンワル・イブラヒム前副首相の4件の職権濫用に関わる公判の最初の検察側証人として3日証言台に立ったマレーシア警察政治部のモハメド・サイド・アワン元部長は、1992年にアンワル氏の身辺捜査が行われていた事実を明らかにした。
当時アンワル氏は蔵相を務めており、2年後に副首相に就任した。モハメド氏によれば、当時マレーシア警察政治部のスタッフはアンワル氏の身辺問題に関わる通報を調査するため“ソリッド・グリップ”と言うコード名が付けられた計画に従事していたと言う。
しかし、ここで弁護側は同証言内容は、先入観を抱かせ公判審理の公正さを失わせると異議を申し立てた。検察側はこれに対して、関係証言は被告のある種行動の原因を理解する上で助けになるものだが、ソリッド・グリッドの詳細を今改めて暴露する考えはないと述べ、同問題に関する証言はストップした。
検察側の起訴状によれば、アンワル前副首相は、検察側第1証人のモハメド氏と別のマレーシア警察政治部スタッフに、アンワル氏の女性問題と異常性行為の関係者2人からこの種の事実が存在しなかったことを宣誓する誓書を取得するよう指示、このためモハメド証人とその同僚はアンワル氏の職権濫用に関してマハティール首相に報告したと言う。
モハメド証人によると、1997年8月10日に被告の不品行に関する投書を受領したため、同氏は翌日アンワル氏のオフィスに赴き、国内シーア派グループによる関係投書の内容を報告した。アンワル氏は、その後証人と2人だけで話がしたいと語り、自身の行状を批判する別の書簡をモハメド氏に披露、同問題の処理を指示した。証人はその後同問題を同僚2人に相談後、ラヒム・ノール警察長官に報告、ラヒム長官は証人らに関係書簡の捜査を指示した。
その後ウミ・ハフィルダ・アリ女史とアンワル夫人の元ドライバー、アジザン・アブバカル氏の投書がマハティール首相の下に提出された。アジザン氏は同投書の中でアンワル氏に前後15回にわたり異常性行為を強いられたと主張、ウミ女史は兄嫁がアンワル氏と関係を持ったと述べていると言う。
アンワル氏は公判の休憩時間に記者らに「匿名の投書が証拠になるのか」と怒りを爆発させたが、衛吏により控え室に護送された。モハメド証人は今日も証言を続ける予定だ。(ST,LZ:11/4)
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