1998-11-04 ArtNo.17140
◆<馬>首相、秩序ある国際通貨取引のビジョン提起
【クアラルンプル】マハティール首相はアジア太平洋地域経済協力会議(APEC)クアラルンプル・サミットを2週間後に控えた2日、いわゆる秩序ある国際通貨取引に関する体系的なビジョンを初めて明らかにした。
この日クアラルンプルで開かれたアジア経済危機への対応と題する国際会議の席で基調演説を行ったマハティール首相によると、為替相場の変動はある一定範囲内に抑制し、同範囲を越えた際にはストップをかけるべきである。
通貨取引のボリュームは関係国の商品/サービス貿易の規模に基づき制限され、市場が受容できる範囲に留められねばならない。
売り手は売却した通貨の引渡を一定期間内に実行し、1件当たりの取引及び1日当たりの取引の規模は、当該国の貿易量に基づいて上限を設けるべきである。
通貨トレーダーにはライセンスを発行し、規制を加える必要があり、銀行の通貨トレーダーに対する融資額は一定倍率の範囲に留めねばならない。
首相は、マネー・ランドリングの規制で共同歩調を採った世界各国は通貨投機の抑制に対しても同様な共同歩調を採れるはずであり、もし経済大国がこうした点で協力するなら地域性や世界的な経済危機にも終止符が打たれると言う。(NST,MBT,ST,BT,LZ:11/3)
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