SEAnews 1998-11-03 ArtNo.17121

【シンガポール】ビジネス・タイムズと国立シンガポール大学(NUS)センター・フォー・ビジネス・リサーチ・アンド・デベロプメント(CBRD)が10月初めに実施したビジネス動態調査の結果を見ると、依然として全ての調査項目がネガティブとなっているが、第2四半期の調査結果に比べ改善しており、景気底入れの気配も窺える。
同調査では、売上、利益、新規受注、向こう6ヶ月の業況見通しに関してシンガポール拠点の外資系企業や地元企業のアンケートが取られ、改善と回答したものの数から悪化と回答したものの数を差し引いた値が指数化されている。
先ず今回の調査では売上指数はマイナス59をマークしたが、これは前回調査のマイナス68に比べ9ポイント改善している。同様に利益指数はマイナス75からマイナス66に、新規受注指数はマイナス73からマイナス72に、いずれも改善のあとが見られる。
これらの指数に改善の気配が生じたのは、昨年第3四半期以来初めてのこと。向こう6ヶ月の業況見通しに関してもマイナス75と、依然として悪化を予想するものが、改善を予想するものを大きく上回っているが、第2四半期の調査時のマイナス77よりは改善している。
とは言え調査を受けた企業はいずれも短期的な景気回復は予想しておらず、早いものでも1999年第4四半期、遅いものは2003年第4四半期になって初めて復調が見られると予想している。(BT:11/2)