SEAnews 1998-10-31 ArtNo.17094

【シンガポール】ナビックス・アジアは、最近のワールドワイド・シッピングとの提携がうまく行ったことから、さらに多くの域内合弁の機会を探っている。
ナビックス・アジアの親会社ナビックス・ラインは今年初めワールドワイドと提携しパナマ拠点の船舶チャーター会社Searex Maritime Company SA(SNC)を設立したが、これを受けてナビックス・アジアもワールドワイドと別の合弁会社、Searex Maritime Agencyをシンガポールに設立、ＳＮＣのチャーター・ビジネスの域内代理業務を開始した。
ナビックス・アジアは現在積載重量2万5000トンのバラ荷輸送船1隻を所有するとともに、液化石油ガス(LPG)専用船4隻、タンカー1隻を運用している。域内経済危機で同社のビジネス、取り分けバラ荷輸送ビジネスは打撃を受け、新規船舶の購入は見あわせている。
1998年度上半期の売上は、昨年同月比9％減の2000万Sドルが見込まれるものの、バラ荷船の運行航路は23から7に縮小、チャーターしていたバラ荷船4隻を返還した。1998／99年度の営業額は30％の落ち込みが見込まれるものの、期間用船契約の導入で不況の打撃は最小限に留まる見通しだ。
ＬＰＧビジネスはアジア経済危機の影響をそれほど被っていない。ＬＰＧ専用線は5年間の長期契約でチャーター、さらに5年の延長が可能だ。
同社はＬＰＧビジネス及びバラ荷船ビジネス領域で、さらに合弁パートナーを物色している。これはナビックスは比較的新しい会社のため、東南アジア・ビジネスに関しては地元企業と手を結ぶメリットが大きいためと言う。(BT:10/29)