1998-10-28 ArtNo.17050
◆<馬>新年度予算案は市場の自信回復に寄与:IMF
【香港】国際通貨基金(IMF)幹部は26日、マレーシアの新年度予算案は市場の自信を回復させ、需要を創出することを目指しており、当を得たものと評価した。
IMF調査部のフレミング・ラーセン副部長が、この日催されたIMFの世界経済見通し報告会の席上語ったところによると、マレーシア経済は政府が実施した通貨管制により一息つくゆとりができたものと見られる。しかしより重要なことはマレーシア経済が抱える矛盾を解決することであり、こうした矛盾の解決を回避する手段として通貨管制を利用するなら一層大きなリスクを負うことになる。
新年度予算案に盛り込まれた諸施策は主にマレーシア経済の復調を目指したもので、未だ改革措置は見られない。長期的な回復を実現するには、どうしても改革が必要と言う。
同氏によるとアジアの経済危機は向こう3カ月乃至6カ月で底入れし、来年中には回復に転じる見通しだが、依然として通貨危機が再燃する可能性が有り、警戒を怠ることはできないと言う。
一方、香港証券/先物委員会のアンドリュー・シェン新委員長は、この日別の席で、アジアの経済危機は全ての者をショックに陥れ、投資家、企業家、経済政策担当者らにより提起された仮説はいずれも的外れに終わったと指摘した。(STAR:10/27)
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