1998-10-27 ArtNo.17029
◆<星>国家科学技術局、金融関連IT製品の開発を奨励
【シンガポール】国家科学技術局(NSTB)は当地金融業界に情報技術(IT)の応用を奨励するとともに、金融関連IT製品の開発活動を振興している。
NSTB技術開発部IT/サービス・グループのドーリス・イー・チーイエン上級課長によると、ITは、金融業界の業務処理のスピード・アップやエラー防止に役立つだけでなく、データマイニング、市場分析、Eコマース、不良貸付のチェック等に応用でき、特にEコマース、バンキング、ファンドマネージメント領域での利用が進んでいる。
NSTBスポークスマンによると、同局は過去4年間に金融関連IT製品の研究開発(R&D)に携わる約20社に補助金を支給した。内75%の企業は過去2年間にこの種の研究をスタートしており、最近になって成長が顕著に加速している。これらの企業はRDASや企業研究奨励スキーム(RISC)を通じてR&Dに伴うリスクをカバーすることができる。例えば地元企業CyberTrekは研究開発支援スキーム(RDAS)の適応を受け、RiskViewを開発した。
ドーリス・イー女史によると、NSTBは大学や研究機関と提携し、ナリッジ・インフラや人材開発に力を入れるとともに、IT産業や金融業界に直接接触する等、多角的なアプローチを採用している。また金融業界がIT関連のR&Dを直接手がけることはないため、関係技術のプロバイダーの育成に努めている。
しかし今のところ金融業界で使用されるIT製品の大部分は海外で開発されたもので、地元IT企業の貢献はまだ極めて小さいと言う。(BT:10/26)
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