1995-05-23 ArtNo.1701
◆<越>オフィス・ビル3棟の完成でハノイ不動産市場離陸へ
【ハノイ】向こう6カ月間に近代的オフィス・ビル3棟がオープンすることからハノイの不動産市場は離陸体勢に入りつつある。
ホンコン・ランドが2000万米ドルを投じて開発中の9階建てハノイ・インターナショナル・テクノロジー・センター(HITC)は先週金曜テナントの募集を開始、10月にオープンする予定だ。研究施設等を備えた同ビルは情報技術(IT)、テレコミュニケーション、医療機関等をターゲットとしており、既にドイツの某グループが入居契約を結んでいる。不動産コンサルタント会社リチャード・エリス幹部によると、平米当たり賃貸料は35米ドルを超えないものと見られ、今年末までには75%が成約される見通しだ。 ホンコン・ランドはダウン・タウンのビジネス街に7階建てのセントラル・ビルディングも建設中だ。総コスト1000万米ドルの同ビルの賃貸料は平米当たり50米ドル前後と見られる。ホンコン・ランドは98年の完成を目処に3000万米ドルを投じて別のオフィス・ビルの開発も計画している。 シンガポールのストレーツ・スチームシップ・ランドが1700万米ドルを投じ開発中の8階建てインターナショナル・センターは仕上げ工事が行われており、他に先駆けてオープンする見通しだ。同ビルにはシンガポール航空、シティバンク等が入居、賃貸料は平米当たり最高72米ドルと言う。 ハノイは過去5年来家主のパラダイスではあったが、不動産市場と言えるような市場は存在せず、テナントはオーナーの言い値でスペースを借り入れる他なかった。今後暫くはこうした状況が続くものの、98年には市場競争がスタートする見通しと言う。(ST:5/22)
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